岸見一郎・古賀史健「嫌われる勇気」自己啓発の源流「アドラー」の教え
はるまめさんと、アドラーフェアをやってみました(笑)。私たち二人の行動を変えてくれた本です。
はるまめさんの記事はこちら↓↓↓
最初この「嫌われる勇気」に軽く目を通した時、正直、読みづらいと感じました(^^;)
ギリシャ哲学を学んだことがある人なら別でしょうが、この哲人と青年の対話形式。特にこの青年の芝居めいた言動が気になって、内容が入ってこないのではと(笑)。
しかし、2013年に出版されたこの本は、大ベストセラーとなりました。何がここまで人の心に響いたのか?今回は、この「嫌われる勇気」で紹介されたアドラー心理学の考え方のうち、私の印象に残った言葉をご紹介したいと思います。
Kindleのアプリをダウンロードすれば、紙の書籍を買うより安く読むことができます(*^^*)Amazonプライム・ファミリーの特典などについて詳しく書いた記事はこちら。
著者の紹介
情報を引用させていただきますm(_ _)m
岸見 一郎
1956年、京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(西洋古代哲学史専攻)。京都教育大学教育学部、奈良女子大学文学部(哲学・古代ギリシア語)、近大姫路大学看護学部、教育学部(生命倫理)非常勤講師、京都聖カタリナ高校看護専攻科(心理学)非常勤講師を歴任。専門の哲学に並行してアドラー心理学を研究、精力的に執筆・講演活動を行っている。
引用元:岸見 一郎プロフィール|Amazon.co.jp
古賀 史健
ライター。株式会社バトンズ代表。1973年福岡県生まれ。1998年、出版社勤務を経て独立。著書に『嫌われる勇気』(共著・岸見一郎)、『20歳の自分に受けさせたい文章講義』、『古賀史健がまとめた糸井重里のこと。』(共著・糸井重里)などがある。2014年、ビジネス書ライターの地位向上に大きく寄与したとして「ビジネス書大賞・審査員特別賞」受賞。2015年、ライターズ・カンパニーの株式会社バトンズを設立。
引用元:古賀 史健プロフィール|Amazon.co.jp
本の紹介
この本は、「世界はどこまでもシンプルであり、人は今日からでも幸せになれる」と唱える哲学者の元へ青年が論破しに乗り込むというところから始まります。
世界的にはフロイト・ユングと並ぶ心理学の三大巨頭でありながら、日本ではなかなか知られていないアドラー心理学を、青年の悩みを通じて説いていきます。
この項では、私が特に印象に残った言葉をご紹介します。
原因論の住人であり続けるかぎり、一歩も前に進めません
過去の原因にだけ目を向けると、私たちの未来は過去の出来事に決定づけられた、変えようのないものとして映ります。そうではなく、人は自分でライフスタイルを選択し、自身の意思によって未来を切り拓く存在であるはず、とアドラー心理学では考えます。
劣等「感」
よく我々が感じる劣等「感」。その字の通り、客観的な事実ではなく主観的な解釈によるものです。それよりも、純粋に向上したいと願う「優越性の追求」をこそ持つべきです。
人生は他者との競争ではない
誰かと競争するのではなく、「優越性の追求」でもって前を向き歩くべきである。他人との競争を軸に生きることこそ、自分を不幸にすることです。
承認欲求を否定する
私たちが当たり前に捉えていた「承認欲求」。他人から褒められるのは嬉しいことですが、それが私たちが生きるのに本当に必要なことなのでしょうか?アドラー心理学では承認欲求を否定し、「自分の人生を生きる」ことを説きます。それは他者にも言えることです。
他者の課題に踏み込まない
ここは特に育児の観点からも重要なところですが、例えば、子どもが勉強するのかしないのかというのは、「子どもの課題」であって、親の課題ではありません。選択したことの最終的な結末を引き受けるのは、子ども自身なのです。親ができるのは、いつでも援助をする用意があることを伝えるだけ。
「馬を水辺に連れていくことはできるが、水を呑ませることはできない」という言葉に端的に表れています。
「ほめること」の背後にある目的は相手の操作
この言葉を読んだ時、私は急所を突かれる思いでした。みなさんはどうですか?
アドラー心理学だけが正しい考え方だとは思いませんが、実際に自分の中に子どもを自分より低く見て、褒めるという考えが当たり前のように居座っています。久しぶりにこの本を読み返して、改めて認識しました。
子どもは自分の人生を生きる一人の個人であって、親の所有物ではない。そう思うことで改められる行動がいくつもあることに気付かされました。
おわりに
この本が大ベストセラーになったのは、私見ですが、これまで私たちが教え込まれてきた「原因論」「競争」「承認欲求」という概念を取り払い、これからの社会の中で「自分の人生を生きる」ことが必要だと、多くの人が感じたからだと思います。確かにこれらの考え方から脱却することで、私たちの荷はずっと軽くなります。
その長年刷り込まれた考え方を取り除くべく、この本は頑なな青年との対話という形式を採っているのだと感じました。先に紹介した言葉も、この本をじっくり何度も読むことで、段々受け入れられるようになると思います。
苫米地英人「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」を読んでいたのもあり、そちらと通ずるところがあったので、アドラー心理学の思想は難しく感じましたが、双方から良い刺激が受けられました。
「私をどう評価するかは他者の課題」「これまで与えられた価値観に縛られる必要はない」。この考え方がなければ、私はこうしてブログを始め、そして続けられなかっただろうとも思います。
読者の生活の役に立てるよう貢献したいけれども、私が抱くべきは「貢献感」であって、「他者からの承認欲求」ではない。
そういう割り切り方ができたことで、これまで背負い込んでいた「人に評価される自分でありたい」という重荷を下ろせたと思います。
また、「ブログを始める」という、これまでの自分の・世間の価値観から考えるとふわっとした夢を、真剣に考えて後押ししてくれたパパにも感謝です。身近に応援してくれる人がいるから、胸を張ってブログを続けられています。
(自分の背負い込んだ)余計なしがらみを解きたい方へ。苫米地英人「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」と併せて読むのをおすすめします(*^^*)
こちらの続編はまた後日投稿したいと思いますが、先にご紹介しておきます。今回掲載した「嫌われる勇気」は言わば理論、続編「幸せになる勇気」では、アドラー心理学をどう実践していくかが詳しく書かれています。理論だけでは到底実践が難しそうに感じますので、是非2作目も読むことをおすすめします。
アドラー心理学を子育てで実践するには、モンテッソーリ教育が参考になります(^^)