喘息の咳・喘鳴と吸入・受診のタイミングを、看病する人に分かりやすく説明してみる!
最近下の子りっくんが3回目のRSウイルス感染による入院をしましたが、無事5/22に退院できました(*^^*)
今でこそ、私も喘息の喘鳴の様子や咳き込みの程度、すぐに医療機関(救急外来含む)を受診すべきかどうか分かるようになってきましたが、喘息の診断からしばらくは、正直対応の判断がつかないことがよくありました。
喘息のハンドブックや医療サイトなどでは、専門用語が使われたり簡潔すぎて、「この状態は、『喘鳴』に当てはまるの??咳き込みってどんなの??どんな対応をしたら良いの??」と分からない場合がよくあります。
我が家の下の子りっくんが基準にはなりますが、感染症がきっかけで起こる喘息のモデルとして、実際の様子をご紹介したいと思いますm(_ _)m
なお、喘息の軽い症状としては、
- 泣いた時や運動した時の軽い咳や喘鳴
- 朝晩の軽い咳や喘鳴
- 目を覚ますほどではない夜間の咳き込み
が挙げられます。この場合は、気になるようなら発作時の吸入をして、症状が悪化するようなら医療機関を受診します。
以下、症状が重い場合の様子と対応・受診の目安をご紹介します。
咳の様子
ゴホゴホ < ワシャッ!ガシャッ!です。何のことだか分かりますか(^^;)
これは咳の音の聴こえ方なのですが、「ゴホゴホ」という咳は感染症にかかった時にはよくありますよね。
それが、喘息で気管支などをひどく荒らすと、咳が「ワシャッ!ガシャッ!」と聞こえるほどになるのです。ものすごい雑音を伴います。
ここまで悪化するとかなり要注意。医療機関を受診しましょう。
咳き込み
咳をし始めるとなかなか止まらない。それが咳き込みです。
喘息児のひどいの咳き込みは、ゴホゴホッを1セットとすると、「ゴホゴホッ ゴホゴホッ ゴホゴホッ ゴホゴホッ ゴホゴホッ…」と5セット以上は続く。
夜中に寝られないほどの咳き込みは、この感じが多いです。
吸入器(ネブライザー)がある場合は、発作時の吸入をして落ち着くのを待ちます。
保護者が縦抱きで寝かせたり、枕などを使い横向きで寝かせるなどして翌朝に医療機関を受診するか、あまりに咳き込みがひどく呼吸が心配な場合は、下の「4.呼吸の様子」を参考のうえ、医療機関(救急外来含む)を受診した方が良いです。
喘鳴(ぜいめい/ぜんめい)
ぜいめい/ぜんめいのどちらの読み方でも良いようですが、医療関係者とお話する時には、「ぜいめい」の方がよく聞く印象です(もしかしたら地域ごとでも違うのかも)。
荒れた気管支を空気が通る時に、ゼーゼー、ガリガリという息を吐く時の雑音がします。私は聴いたことがないのですが、「ヒューヒュー」と笛のように鳴ることもあるようです。
軽い喘鳴は、静かな状態で耳をすますと「ゼーゼー、ガリガリ/ヒューヒュー」が聴こえる感じ。
程度が重くなると、1メートル離れた場所からも、「ゼーゼー、ガリガリ/ヒューヒュー」が意識せずとも聞こえます。
この程度が重い状態では、一日3回ほど発作時の吸入(我が家はメプチン、クロモグリク酸ナトリウム)と、夕方に気管支の炎症を鎮めるための吸入(我が家はパルミコート)が必要になります。
どちらの喘鳴の状態でも医療機関を受診し、当面の治療の方針と、感染症が落ち着いたら喘息管理のための投薬などをよく話し合っておきましょう。
喘鳴が朝晩に軽く出るのは喘息によくある症状ですが、日中も「ゼーゼー、ガリガリ/ヒューヒュー」がひどく聞こえる時は安静が必要です。
喘鳴は、主にご飯後に体が消化の体制に入る時や、朝晩など、体がお休みモードの時に出やすい特徴があります。
呼吸の様子
この項で紹介する呼吸の状態は、医学用語では努力呼吸と言うそうで、重度の低酸素血症や喘息などの時にみられます。参考に医療サイトのリンクも貼っておきます。
すぐに医療機関(救急外来含む)を受診し、明らかに顔色が悪く唇も血の気が引いている場合は、救急車の利用も検討しましょう。
お腹や肩が激しく上下
今回入院したりっくんの場合は、喘鳴や咳き込みが激しく、それに加えてお腹や肩が激しく上下していました。
陥没呼吸はなかったものの、体が呼吸の回数を増やして必要な酸素を取り入れている状態でした。
明らかに体が呼吸のために上下する回数が多く速いので、初めて見ても分かりやすいと思います。
もし手持ちのパルスオキシメーターで良い値が出ていても、これだけ努力呼吸をしなければ十分な酸素が得られないというのは、危険な状態です。
胸がベコベコ凹む(陥没呼吸)
胸の一部が、息を吸う度にベコベコと凹む状態のようなのですが、私はまだ意識して観察できたことがないです。
また、この状態では息を吸っているのか吐いているのか、素人では見分けがつかないくらい呼吸の回数が増えていると思いますので、「呼吸をする際に胸が大きく動いているか」を目安にすると良いと思います。
生後3か月頃、最初のRSウイルス感染で入院することとなった際のりっくんに認められた症状です。
吸入の回数
喘息と診断されているご家庭では、医師から吸入器(ネブライザー)の購入が勧められます。
使用目的は、発作時の吸入液と、夕方に気道の炎症を鎮めるための吸入液を吸入するためです。
発作時の吸入は一日3回4時間以上空けて、咳がひどく寝られないなどの時には間隔を30分以上空け、追加で1〜2回が許容量です。
今回の入院では、りっくんは3歳を過ぎていましたが、これらの吸入をしても咳き込みが止まらず、努力呼吸も見られたため、夜中に救急外来を受診し入院しました。
喘息のガイドブックでも、かかりつけ医からも、「吸入をしても全然治まらないようなら、(救急外来を)受診」とあったため、迷わず対応できました。
もちろん診療時間内なら、通常の診察でかかります。でも、呼吸器系は夜から悪化することが多いのです。その時のためにも、対応の仕方や受診の目安を覚えておきましょう。
なお、我が家が使用しているネブライザーがこちらです(*^^*)
小児用のマスク付属なので、効率的に鼻や口から吸入ができ、とてもおすすめです。
我が家では3年以上使用していますが、持ち手がついて運びやすく、持ち運べるバッグや、吸入液を入れた部分を本体に引っ掛けておけ、とても便利です!
入院先の病院では、ノズルのような形状でりっくんが怖がり、また共用で台数や使えるタイミングも限られたため、普段使っている吸入器を持ち込んで良いかご相談したら快くOKしてもらえました!
そのため、今回の入院では私物の吸入器を使用して、快適に過ごせました(*^^*)
入院した場合の退院のめやす
感染症が原因で喘息発作が起き悪化した場合、どれくらい回復したら退院できるのでしょうか?
熱が一日以上完全に下がり、程度の重い喘鳴がなく呼吸の良い状態が続き、食事が摂れるようになったら退院の日が近くなります。
今回の入院で分かりましたが、子供によっては喘鳴がほとんど出ない時・場面もあるそうで、そういう時には医師にも判断がつきにくいそうです。
受診の際に縦抱きにすると、安心するし呼吸が楽になる反面、医師にも良く聴こえてしまう。りっくんも危うく、まだまだ喘鳴がしっかり出る状態で退院の手続きが進められるところでした。
一番その子の呼吸の状態を知っているのは、ずっと付き添っている保護者の方ですので、診察の際には医師の聴診だけでなく、自分が気付いた普段の喘息の様子も伝えるようにしましょう。
参考資料
キョーリン製薬(2016.3)『正しく知ろう こどものぜんそく』富山大学医学部小児科学教室・足立雄一 監修
おわりに
いかがでしたか?喘息に馴染みがない方にも、症状や状態が分かりやすくなっていたでしょうか。
これまで私は、「この状態は、『喘鳴』に当てはまるの??咳き込みってどんなの??どんな対応をしたら良いの??」と判断がつかないことがよくありました。
この記事が、喘息看病の参考になれば幸いですm(_ _)m
なお、「食欲がない場合は、ポカリやアクエリアスを飲んでおくと、ひとまず点滴の代わりになるよ!水分補給するならそれを飲ませておいて!」と、今回入院先の医師にアドバイスをもらいました(*^^*)